本日のテーマ:WEB説明会・WEB面接について

 2020年1月、中国武漢で拡大したコロナウイルスは世界各国に拡散し、感染者は連日増加の一途をたどっています。日本国内においても感染者の増加が続いており、経済活動などへの影響が色濃く出始めていますが、採用活動も例外ではありません。説明会や面接、インターンシップを中止・延期を決定する企業が出始めています。

こうした中で、脚光をあびているのがインターネット上でのオンライン説明会やオンライン面接(WEB説明会やWEB面接)です。ここ数週間でYouTube等を使ったWEBセミナー、Skype、ZoomなどのWEB会議システムをどのように使えばよいのかのご相談をよくお受けします。今回は実際に使用する場合の注意点や留意点などをお伝えいたします。

■WEB説明会について

10年程前からWEBセミナーというサービスは存在していました。当時は「遠方の学生に会いに行くことは難しいのでWEBで説明会をしよう」、「留学生している学生など向けに配信しよう」、「企業理解をより促すためにマイページ上でエントリーした学生向けに配信しよう」など、さまざまな理由で実施をしていました。今も、そのような理由等で配信している企業はあります。しかし今回のコロナの影響を受けて、多くの企業が学生と直接会うリアル説明会を取りやめ、WEB説明会の実施を検討されていらっしゃるのでなはないでしょうか。しかし、WEB説明会には多くのメリットもありますが、デメリットも存在します。

今回はそうした点を踏まえながら、活用の仕方をお伝えさせていただきます。

■WEB説明会とは

スマホやPCなどを通して、どこからでも、視聴が可能なオンライン上での説明会です。システムによっては「画面共有」といって、みなさんのPCの画面を共有することもできるので、PPTの説明資料などを見せることも可能ですし、ホワイトボード機能でメモ書きも可、外部出力などを使って動画を見せることもかのうです。

WEB説明会は2種類のタイプが存在します。

「オンデマンド型説明会」:あらかじめ録画した説明会を配信する。いつでも視聴が可能な説明会。

メリット:いつでも視聴が可能なため、多くの学生に対して説明会の情報を届けることができる。学生にとっては、ES提出前、面接前の見直しや復習などができ、理解の促進ができる。

デメリット:いつでも視聴が可能なため、学生がしっかりと見てくれない可能性がある。長時間のコンテンツは見てくれない。

「LIVE型説明会」:オンライン上でリアルタイムに実施する説明会。特定の時間でのみ視聴が可能。

メリット:時間を制約するため、その時間帯に学生を集めることができる。システムによっては、質疑応答も可能なため、学生の反応や、学生の質問にこたえ、満足度を高めることができる。

デメリット:該当時間に多くの学生をあつめることが大変。通常の説明会とは違い、目の前に学生がいないため、練習が必要。

どちらもWEB説明会実施するにあたって、難しい点は「目の前に学生がいないこと」です。

目の前に学生がいないので、学生さんの温度感や反応・理解度がわかりません。人事のみなさんも実際に説明会に学生さんの反応(表情や顔つき)、説明会前の会話などによって、話す内容や話し方を変えているのではないでしょうか。

またみなさまは、WEB説明会やWEB動画を実際に長時間ご覧になったことがありますでしょうか。

よっぽど「興味がある」、「面白い」などの仕掛けがなければ、仮に30分間の説明会動画だとしても見続けることは困難です。※貴社を志望する熱意ある学生さんは別です。

仮に最後まで視聴したとしても、リアルな説明会とは違い、場の空気感が自宅だったりするプライベート空間になるので、情報量の吸収(つまり企業理解度)が落ちることが想定されます。

なぜなら自宅のPCや個人のスマホでは、YouTubeを見たり、音楽を視聴したり、インターネットサーフィンをしたり、LINEをしたりと行動を制限されることがないからです(LIVE型もWEBカメラで学生側を移すことがなければ、ほぼ同様です。)リアルの説明会のような空気感や緊張感が伝わらないからです。

ゆえに、今年の採用活動をWEB説明会にした場合、学生の志望動機や企業理解が下がる可能性が高いです。伝える情報が伝わり切らない可能性が高く、情報量をより例年よりも多く出すことや、より学生の企業理解、職種理解を丁寧に行う必要があると考えられます。

またWEB説明会についても、見ている学生をしっかりと想定した上で、説明をする必要は十分に考えられます。

■WEB面接について

双方離れた場所でインターネット回線を使って行う面接です。電話面接等は音声のみですが、WEB面接の場合は、PC上のカメラを使うので音声だけでなく、映像でお互いの姿をみながらやりとりすることが可能です。

利用アプリケーション(企業様独自のソフト、Skype、Chatwork、Zoom、Facebook、LINEなど)

実際に昔から、遠方の場合や中途採用などの場合に利用されるケースがありましたが、改めてリアルな面接との違いを理解していただくことが大切です。

・実施環境について

→通信環境の問題:Wi-Fi環境下などの安定した回線下でなければ、タイムラグなどが発生します。

※そもそも学生さんが自宅に固定回線やWi-Fi回線を引いているか

→音声環境の問題:やり取りがマイクやスピーカーを通してとなり、静かな環境が必要(後ろ手の雑音が入りやすい)です。こちらの声が伝わりづらく、向こうの声が聞き取りづらくなります(環境によります)。

→映像環境の問題:温度感や言葉の熱量が伝わりづらい:実際にカメラを通してとなるため、判断・評価がしづらくなります。また会釈や姿勢、表情などがわかりづらいので、いつもより少し大きく体などを使って表現することが必要です。

※はじめて導入される場合については、何度かテストを行われた方が無難です。

・録画されている、また周囲に誰(保護者など)かが聞いている可能性もある(流出、炎上リスクなど)

実際に私も、学生さんなども面接をしておりますが、自宅環境下で不慣れな学生さんも多く、また自宅に固定回線(キャリアのデータ容量による通信制限)を引いておらず、友人の自宅で実施した学生もいます※喫茶店等での実施も難しいです。またカンペなどを用意できたりしますので、こちらも学生さんの状況を想定した上で実施する必要があります。

今年の学生さんは企業の採用・選考活動の先行きや今後の見通しがみえなく、非常に不安を感じている学生さんが多いです。個別対応になるケースも多くなるかと思いますが、出会った学生さんに対し、しっかりと向き合い採用活動を行っていただければ幸いです。

メルマガをお読みいただき、有難うございました。日ごろ、新聞社様の事業・採用支援をさせていただいておりますソーシャルデザイニング研究所、尾崎と申します。今回は、WEBセミナー、WEB面接についての私なりのアドバイスをさせていただきました。あくまで個人の経験からのアドバイスになりますので、参考までにご活用ください。みなさまの採用活動の成功を深くお祈り申し上げます。

また新聞社様などを通して、ご相談などございましたらお気軽にご連絡ください。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

■執筆:尾崎孝之(おざき たかゆき) 株式会社ソーシャルデザイニング研究所 採用コンサルタント

大学卒業後、大手就職情報会社に入社。企業の採用広報戦略の設計・構築などを支援。2013年ソーシャルデザイニング研究所に入社。現在は、企業の採用戦略全般の支援(人材要件定義や選考設計、入社までの育成・研修)。実際に現場にも入り、採用チームの一員としてインターンシップ・説明会・面接・内定者研修などの構築・設計・実施などを行う。

―――――――――――――――――――――――――――――――――